「敦賀には宿がない」と言っているだけではどうにもならない話

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ちょっと長いので時間のある時にでも読んで頂ければ幸いです。

東京で「敦賀を観光地として活性化させたいんです!」と言うと多くの人から
「その前に敦賀は(大勢の観光客を受け入れられる)宿がないでしょ」と言われます。
何とも悔しいですが確かにそうだとは思います。

私自身、具体的な数字までは把握していなかったので実際に調べてみました。
現時点で敦賀観光協会のホームページに掲載されている宿泊宿の収容人数をカウントしたところ、
敦賀にあるホテル・旅館・民宿の部屋数は、1,361部屋(計2,763名)であることが分かりました。
※なおホームページ非掲載の宿泊施設は含まれていません。(が、あまり数はないと思われます)

内訳は、
ホテル旅館・・・140部屋(484名)
ビジネスホテル・・・768部屋(970名)
民宿・・・453部屋(1,309名)
でした。

民宿は部屋数が少なく1部屋あたりの収容人数が数十人単位と多かったので相部屋した場合の想定です。また敦賀の方に聞いたところ、民宿は稼働していないところも多くあるとのことだったので数字は参考レベルです。

仮にホテル旅館とビジネスホテルだけで考えると908部屋(1,454名)という数字が出ます。
つまり今敦賀でどんなに大きなイベントや観光PRを行ったとしても現時点で実際に泊まれるところは
1,000部屋に満たないということです。
(これは敦賀が抱える大きな課題では?)

ちなみに2015年度の厚生労働省調べによる全国の旅館ホテル営業施設・客室数福井県は、
旅館営業が944施設10,937客室、ホテル営業が77施設5,068客室の、計1,021施設16,005客室
でした。

敦賀市(人口67,760人)は福井県の人口ランキングで福井市、坂井市、越前市に次いで4位の市ですが、宿泊客室では県内(9市8町)にある客室の僅か16分の1にしか満たないところでもあります。

同じデータで2015年に新幹線が開通した石川県金沢市(人口462,361人)の数字を見てみると旅館営業が61施設713客室、ホテル営業が72施設8,726客室、計133施設9,439客室と記されています。

数字ばかりで恐縮ですが、敦賀市の宿泊収容力は現時点で金沢市の9分の1だということです。
もちろん人口の差もありますが、いずれにせよ敦賀はホテルが少ないということです。

ここからが本題です。
ではホテルが増えるまで指をくわえて待っているのが最善策なのでしょうか?

ホテルがないことを観光客が増えない理由として使うのは便利ですが、
そんな現状としっかり向き合い何かできることはないかを前向きに考え、
実際に一歩ずつ動き始めることこそが今本当に必要とされているのだと思います。

誰かや何かのせいにするのは簡単ですし少し気も楽になりますが、
それは敦賀の明るい未来を自ら遠ざけているようなものだと私は思います。

規模は桁違いですがリオオリンピックでもホテル不足の課題を抱えていました。
しかしAirbnb(エアビーアンドビー)と提携し民泊を活用することで随分解消されたようです。

【参考】「民泊」が地方創生の起爆剤になりうるワケ(http://toyokeizai.net/articles/-/162605)

敦賀にも空き家バンクはありますが、対象者は定住希望者等となっており民泊とは異なります。
現在Airbnbを利用して敦賀市内で旅行者等を受け入れている箇所は僅か4軒です。
一方、敦賀で空き家自体が増えているのは事実です。
民泊を上手く生かすことで敦賀の宿泊収容力をじわじわ上げていくことは可能だと思います。

東京に出てみて敦賀の人はとても優しいということに気付きました。これは私の個人的感想ではなく、敦賀ロケで撮影隊を引き連れて行った際に俳優の方やスタッフからもよく言われることです。

敦賀の皆さんは当たり前のことで気がつかないかもしれませんが、
きっと市民レベルで観光客を受け入れる心意気を持っているのだと思います。
そういう意味でも民泊は敦賀の方ととても相性が良いのではないかと思えるのです。

今は「民泊って何?」「Airbnbって何?どう読むの?」というところであったり、イメージだけで
「赤の他人を家に泊めるなんて町自体の治安が悪くなりそう」「旅館の仕事の奪わないで!」

と思っている方もいらっしゃるのではないかと思います。

敦賀で民泊説明会なんかをやってみるともう少し理解が深まるのではないかと思います。

P.S.
「なるほど!」と思った方、あるいは「お前は何も分かっていない!」と思った方など、私に一言申したいという方がいらっしゃいましたら当ブログ上部のお問い合わせフォームからお寄せください。

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山下 大裕映画監督・DYCエンターテインメント代表

投稿者プロフィール

1992年6月9日生まれ、27歳。福井県敦賀市出身。敦賀高校普通科→日本映画大学映画学部映画学科脚本演出コース1期卒業生。20歳の冬を迎えた2013年、地元敦賀を舞台にした自主製作映画『SNOWGIRL』(62分)を初監督し、2015年には敦賀映画第2弾と銘打ちオール敦賀ロケで『弥生の虹』(74分)を監督。2017年には敦賀市からの依頼を受け観光ショートムービー『いつか、きらめきたくて。』(全四話)の監督や敦賀市市制80周年記念映像『敦賀市 80年のあゆみ』の構成・撮影・編集を務める。18歳の頃から“2020年までに全国公開作を撮る”と公言し日々奮闘中。2017年7月~2018年12月まで本土最南端の鹿児島県南大隅町地域おこし協力隊として映像での地域活性化に力を注ぐ。2019年より再びフリーランスに戻り鹿児島を拠点に10年来の夢を果たすべく奔走中!

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本土最南端の映画監督
DYCエンターテインメント 代表:山下大裕


1992年6月9日生まれ、27歳。福井県敦賀市出身。
敦賀高校普通科→日本映画大学映画学部1期卒業生。

20歳の冬を迎えた2013年、地元敦賀を舞台にした自主製作映画『SNOWGIRL』(62分)を初監督し、2015年には敦賀映画第2弾と銘打ちオール敦賀ロケで『弥生の虹』(74分)を監督。2017年には敦賀市からの依頼を受け観光ショートムービー『いつか、きらめきたくて。』(全四話)の監督や敦賀市市制80周年記念映像『敦賀市 80年のあゆみ』の構成・撮影・編集を務める。18歳の頃から“2020年までに全国公開作を撮る”と公言し日々奮闘中。2017年7月~2018年12月まで本土最南端の鹿児島県南大隅町地域おこし協力隊として映像での地域活性化に力を注ぐ。2019年より再びフリーランスに戻り鹿児島を拠点に10年来の夢を果たすべく奔走中!

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