昨日、母校である日本映画大学から今年の大学案内が届きました。
中を開いてみると4ページの”映画の未来をみつめて―第1期卒業生”という欄に掲載されていました。
DYCエンターテインメント代表!
『弥生の虹』(2015)監督・脚本・編集!
福井県 敦賀高等学校出身!
後ろの方に1期生から5期生の母校一覧も載っていましたが福井県勢は相変わらず敦賀のみでした。敦賀高校から日本映画大学へ進学する人が出たという話は聞かないので、開学から6年目の今も福井出身者は唯一私しかいないようです。さみしいっちゃあさみしいですが少し誇り高くも思います。
私は面接と小論文で受験したのですがこの面接が常識を覆すもので非常に困惑した記憶があります。正直高校の面接ガイダンスや面接対策のテキストで学んできたことは全く通用しませんでした。圧迫面接とかそういうことではありません。入学してから同期にも面接の思い出話を聞いてみましたが、面接官(この面接官も普通に映画監督や脚本家、プロデューサーだったりします。もちろんそうでない方もいらっしゃいますが)によってその内容は様々でした。やはり普通の大学ではないのです。
これは悪く言っているのではありません。むしろ普通の大学ではないからこそ私はこの大学を選んだのです。本学創立者の今村昌平監督はかつて「既設のレールを走りたくない若者たち、常識の管理に甘んじたくない若者よ集まれ」と言って学生を集めました。高校時代にこの文言を見てなんてかっこいいんだと心から思いました。
日本映画大学生必読書と言っても過言ではありません |
人生は一度きりなのにも関わらず、小中高と義務教育を受け普通の大学で酒や遊びに入り浸り人生の夏休みを謳歌し、生きるためだと割り切ってそこまで情熱を傾けられないような仕事に就き、適度な給料をもらい安定した暮らしをしながら定年までルーチンを繰り返したあげく老後静かにリタイアするような大多数の人と同じ道を歩む生き方は私にはとても考えられませんでした。私は自分のやりたいことで且つあえて先の見えない冒険に出たかったのです。そんな私にとってこの大学の理念はとても魅力的に見えました。
ただし勘違いしないで頂きたいのは、この大学が映画の道へ夢を抱く全ての人に適した大学であるとは言い切れないということです。映画や映像に関する大学や専門学校はたくさんありますがどんなところへ行ってもメリットデメリットはあるものです。日本映画大学は私個人の感覚で大学案内を読んだりオープンキャンパスで雰囲気を掴んだりした上で最も適した大学だったというただそれだけのことです。人によっては他の大学の方が良い場合もありますし、場合によっては学校を経由せずいきなりプロの現場に出てしまう方がいい場合もあります。いずれにせよ自分に合った選択肢を見つけ突き進むことが大事です。
私がこの大学を卒業してみて思うことは学校に頼り過ぎてはいけないということです。ここに来た時点で4年後に野に放たれることが確定しているのですからいつまでも親から餌を与えられる雛鳥のようでは卒業後間違いなく路頭に迷います。路頭に迷うことも人生経験という考え方もありますが、そう思えない人は「アリとキリギリス」のアリのようにいろいろなところへ足を運んだりして自分の足で得るものを得ていくことをおすすめします。
この大学は日本唯一の映画の単科大学ということだけあって在学中に転がってくる映画にまつわるチャンスは本当にたくさんありましたがそれに見向きもしない学生も同じぐらいいました。見向きもしない学生が多いからと言ってそのまま同じようにスルーしてしまうときっと後悔します。もしこの大学へ入ろうとしている人あるいは春からの入学が決まっている人がいるならば、是非それだけは言っておきたいです。これ以上言うと私の嫌いな先輩風を吹かす先輩に自らなってしまうのでこの辺で。
<参考>
日本映画大学の見方が変わる1分動画【日本唯一の映画の単科大学!】
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